ここでは水溶性食物繊維について述べています。
食物繊維には水に溶けやすい水溶性の食物繊維と水に溶けにくい不溶性の食物繊維がありますが、水溶性の食物繊維は、サラサラ・ネバネバしており、摂取すると腸内の水分に溶けてゲル状になる性質があるため、栄養素のうちの特に糖質の吸収をゆるやかにしたり、血糖値の急激な上昇やコレステロールの吸収を抑えたりするとされています。
また、腸内細菌のエサになることで腸内フローラのバランスを整えやすいのは水溶性の食物繊維だと言われており、この水溶性食物繊維の性質は、短鎖脂肪酸の生成にも役立ちます。
その水溶性食物繊維が豊富に含まれている主な食材は、わかめ、昆布、モズク、寒天、らっきょう、ごぼう、イチゴ、アボガド、納豆、切り干し大根などです。
水溶性食物繊維の種類には、イチゴなどの果物に多いペクチン、こんにゃくに多いグルコマンナン、めかぶや昆布といった海藻類に多いフコイダンやアルギン酸などがあります。
ちなみに医学博士の内藤裕二氏は『人生を変える賢い腸のつくり方』のなかで、水溶性食物繊維の効果効能として、
「便を軟らかくして出しやすくし、便の状態を整える」
「食物が腸内をゆっくりと通過することで消化・吸収の速度が遅くなる」
「脂肪や糖分の吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇を抑える」
「余分な糖・脂質を体外へ排出する」
「有用菌の栄養源となり、腸内の有用菌を増やして腸内環境を整える」
を挙げており、特に水溶性食物繊維のグァー豆酵素分解物に着目しています。